2006
2006
ラガにある孤児院にて壁画を制作すると共に、
アートワークショップを実施。
200人の児童を対象にアートワークショップを実施。
Over the Wall x Whoop絵画教室、昨日何してたワークショップを行いました。
昨日の朝9時、昼の3時、夕方6時にそれぞれ何をしていたかを絵にしてもらうワークショップ。これまで日本、ナイロビ、マサイの村などで行ってきており、今回もロスパロスの子供たちに参加してもらいました。
ロスパロス小学校と沖縄今帰仁村にある天底小学校の交流プログラムを実施。お互いの町のワードを20個ずつ出し合い、沖縄の子は東ティモールの絵を描き、東ティモールの子は沖縄の絵を描いて、両校の交流の証として交換されました。
東ティモールを発つ飛行機の中、旋回しながら眼下に見える美しい海岸線と岬の先に立つクリストレイに、なんだか懐かしさすら感じている自分に気がつきました。独立から15年、日本ではまだ紛争の印象が強いこの国で壁画を描くと決めたのは、ある人に「アジアで最も新しい国、東ティモールにあなたの壁画を描いてはどうか」と言われたのがきっかけでした。当時東ティモールがどこにあるのかも知らない状態でありながら、この国の創成期に人々の記憶に残る明るい壁画を残せたら、という想いでプロジェクトはスタートしました。
初めての国で初めてのことを受け入れてもらうことの大変さと、直接顔を合わせて話し合うことの大切さを同時に知りました。最終的にギド・バラダレス国立病院のコートヤードの壁面に絵を描かせてもらうことになり、1週間で約10mの壁画を制作しました。診察の合間を縫って訪れる看護師さん、散歩がてら立ち寄る患者さんやその家族、近所の子供たち、日に日に制作を見守るギャラリーは増えていきました。
ティモールの海、伝統的な家屋、タイス、お祭り、マラソン、静かに見守っていたギャラリーから、次第に描いて欲しいティモールの絵のリクエストが出てきて、それらを絵の中に入れ込んでいくことで一体感が生まれていきました。出身の村のこと、ティモールの歴史について、神話、動物、祭りの衣装のこだわりまで、様々な会話が生まれました。
2週間という短い滞在でしたが、多くの人が集まる場所に壁画を残し、200人を越える子供たちに絵のワークショップを行うことが出来ました。まだ新しい東ティモールという国の、ダイナミックに変化していく様子を見ることができ、また過去を乗り越えて前に進もうとする国民の強い意志を感じることができました。これからこの国は大きく成長していくことでしょう。その国と伴走するような壁画になってくれれば、と願っています。
Over the Wall 世界壁画プロジェクト アーティスト
ミヤザキ ケンスケ
ギド・バラダレス国立病院 ディリ
2016年8月21日
300 x 1,000 cm
株式会社サクラクレパス 中目黒Bioキッチンスタジオ 沖縄県今帰仁村教育委員会 筑波大学 斉藤泰嘉研究室 かもはら写真館 佐賀玉屋 イイダ靴下 FKI Graphic 株式会社未来企画 ベクトカルチャー株式会社 M. DESIGN STUDIO 東ティモールロスパロス小学校 今帰仁村立天底小学校 宮良多鶴子 順不同
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